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セキュリティ・弱点

事務所のWordPress、更新と管理画面の守り方|お知らせを自分で載せている士業事務所へ

公開 2026年10月23日 約5分で読めます

「年末調整のお知らせ」「法改正のご案内」「年末年始の休業日」。こうしたお知らせを、所長や事務員さんがWordPressの管理画面から自分で載せている事務所は少なくありません。手軽に更新できるのはWordPressの良いところですが、管理画面に入れるということは、その入口を守る役目も事務所が持っているということです。この記事では、WordPressの更新の進め方と、管理画面の守り方を、ITに詳しくない方にも分かるようにお伝えします。

WordPressで「更新が必要なもの」は3つある

WordPressの管理画面を開くと「更新があります」という表示が出ることがあります。この更新には、大きく分けて3つの種類があります。

更新するものやさしく言うと更新しないと
WordPress本体お知らせやページを編集する仕組みそのもの見つかった弱点が残ったままになる
追加部品(プラグイン)相談フォーム、予約、迷惑送信対策などの機能を足す部品部品の弱点から入り込まれることがある
見た目の部品(テーマ)ホームページのデザインを決める部品古い部品が新しい本体と合わなくなる

加えて、WordPressの下にはPHPという土台があります。PHPはWordPressの管理画面からは更新できず、サーバーの管理画面で版を選ぶ仕組みが一般的です。2026年10月にはPHP本体に深刻な弱点が見つかりました。WordPressを新しい版にしていても、PHPが古ければ対象になり得ます。くわしくは2026年10月のPHPの脆弱性、士業事務所のホームページは何をすればいい?をご覧ください。

事務所のWordPressを守るには、本体と追加部品の更新、管理画面のパスワードと二段階の確認、使っていない部品やアカウントの整理の3つを組み合わせ、どれか一つでは足りないことを示す図
更新・入口の守り・整理の3つを組み合わせる

更新を安全に進める手順

更新ボタンを押すだけで済むことも多いのですが、まれに更新のあとで表示が崩れたり、相談フォームが動かなくなったりすることがあります。次の手順で進めると、万一のときも元に戻せます。

  1. 繁忙期を避けて日を決める確定申告の時期や年度更新の時期、許認可の申請が集中する時期は避け、問い合わせが少ない平日の午前中などに行います。
  2. 控え(バックアップ)を取るサーバーの管理画面やバックアップ用の追加部品で、ホームページ一式の控えを取ります。控えの取り方が分からない場合は、制作会社に確認します。
  3. 追加部品から順に更新する一度に全部ではなく、いくつかずつ更新して、そのつど表示を確かめます。
  4. 相談フォームを送信してみる更新が終わったら、相談フォームから実際に送信し、受付用のメールに届くか確かめます。自動返信メールが届くかも見ておきます。
  5. 更新した日と内容を記録する何をいつ更新したかを簡単にメモしておくと、あとで不具合が出たときに原因をたどりやすくなります。

制作会社が作ったサイトの場合

制作会社が独自に手を加えたテーマや部品を使っている場合、事務所の判断で更新すると表示が崩れることがあります。更新をどちらが担当するか、事前に取り決めておきましょう。

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管理画面の入口を守る4つの設定

WordPressの管理画面に入られてしまうと、お知らせを書き換えられたり、見知らぬページを差し込まれたり、相談フォームの送信先を変えられたりするおそれがあります。入口を守るために、次の4つを確かめてください。

  • パスワード:事務所名や電話番号、生年月日など推測しやすいものになっていないか。ほかのサービスと同じパスワードを使い回していないか
  • 二段階の確認:パスワードに加えて、スマートフォンに届く確認コードなどを入れないと入れない設定にしているか
  • アカウントの数:退職した事務員さんや、以前の制作会社の担当者のアカウントが残っていないか
  • 権限の分け方:お知らせを書くだけの人には、設定を変えられない「投稿者」などの権限を割り当てているか

特に士業事務所では、事務員さんの入れ替わりや、繁忙期だけ手伝ってもらう方がいることも多いでしょう。人が替わるたびにアカウントを整理する決まりを作っておくと安心です。事務員さんの交代時の引き継ぎ方は事務員さんの交代・退職時に、ホームページの管理アカウントをどう引き継ぐかでまとめています。

使っていない部品は「止める」より「消す」

開業のときに試しに入れた追加部品や、以前使っていたデザインの部品が、使われないまま残っていることがあります。使っていない部品でも、サーバーの中に残っていれば弱点の入口になり得ます。

管理画面で「停止」にしただけでは、部品のファイルはサーバーに残ったままです。使う予定がないものは、控えを取ったうえで削除するほうが安全です。どれが使われているか分からない場合は、自分で判断せず制作会社に一覧を見てもらいましょう。

  • 長い間更新されていない追加部品がないか
  • 同じ機能の部品が2つ入っていないか(相談フォーム用の部品が2つ、など)
  • 使っていないデザインの部品が残っていないか
  • 更新の表示がずっと出たままの部品がないか

整理の作業は、ホームページの見た目には何の変化もありません。そのため後回しにされがちですが、使っていない部品が少ないほど、更新の手間も、弱点が見つかったときの心配も減ります。年に一度、繁忙期が終わったころに、制作会社に「使っていない部品がないか見てください」と頼むだけでも十分です。料金表や取扱業務のページを見直すタイミングとあわせると、忘れずに続けられます。

自分で更新するか、任せるか

お知らせの更新は事務所で、部品の更新や土台の管理は専門家に、という分担はよくある形です。大切なのは、更新を「誰がやるか」が決まっていることです。誰も決まっていない状態が、いちばん弱点が放置されやすいからです。

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よくあるご質問

「自動更新」の設定にしておけば安心ですか?

手間は減りますが、更新のあとで表示や相談フォームが崩れても気づきにくくなります。自動更新にする場合も、相談フォームの送信テストを定期的に行う運用とあわせてください。

二段階の確認を設定すると、事務員さんが入れなくなりませんか?

事務員さんそれぞれに自分のアカウントを作り、それぞれのスマートフォンで確認コードを受け取る形にすれば、共有のパスワードを使わずに済みます。設定方法は制作会社に相談してください。

更新したら表示が崩れました。どうすればよいですか?

更新前に取った控えから元に戻すのが基本です。控えがない場合や戻し方が分からない場合は、何をいつ更新したかを添えて制作会社に連絡してください。

管理画面のアカウントは何人分あればよいですか?

実際に更新する人の分だけで十分です。共有のアカウントを使い回すより、一人ひとつのアカウントにしておくと、誰が何をしたか分かり、退職時の整理もしやすくなります。

制作会社のアカウントは消してもよいですか?

保守を続けて頼んでいる場合は必要なことがあります。今は取引のない以前の制作会社のアカウントであれば、確認のうえ削除をおすすめします。

この記事は、税理士・社労士・行政書士事務所のホームページの見守りと相談を担当する「HPドクター」編集部がまとめました。