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セキュリティ・弱点

事務員さんの交代・退職時に、ホームページの管理アカウントをどう引き継ぐか|士業事務所の手順

公開 2026年10月23日 約5分で読めます

ホームページのお知らせを長年更新してくれていた事務員さんが、来月で退職する。引き継ぎの書類はそろえたけれど、ホームページの管理画面やサーバーのパスワードは「本人しか知らない」。士業事務所では、こうした状況がよく起こります。事務所の規模が小さいほど、ホームページのことを一人に任せきりになりやすいからです。この記事では、事務員さんの交代や退職のときに、ホームページまわりの管理を安全に引き継ぐ手順をお伝えします。

引き継ぎ漏れが起きると何が困るのか

ホームページの管理を引き継がないまま担当者がいなくなると、すぐに問題が起きるわけではありません。困るのは、しばらくたってからです。

  • 法改正のお知らせや休業日の案内を載せたいのに、管理画面に入れない
  • サーバーやドメインの更新案内が退職者のアドレスに届いていて、更新を逃す
  • 相談フォームの送信先が退職者のアドレスのままで、相談が誰にも届かない
  • 退職者のアカウントが残ったままで、誰が入れるのか分からない状態になる

特に最後の点は、守秘の観点から見逃せません。退職した方を疑うということではなく、使われていないアカウントは、パスワードが古いまま放置されやすく、外から入り込まれる入口になりやすいのです。相談者の方の情報を扱う事務所として、「今、誰が管理画面に入れるのか」を答えられる状態にしておくことが大切です。

まず「ホームページまわりの一覧表」を作る

引き継ぎの第一歩は、ホームページにかかわるアカウントを一覧にすることです。事務員さんが在職しているうちに、一緒に作るのが理想です。

項目書いておくこと見落としやすい点
ホームページの管理画面入口の住所、アカウントの名前、権限退職者の個人アカウントで更新していた
サーバー契約会社、契約者の名義、更新月更新案内が退職者のアドレスに届く設定
ドメイン(住所)管理会社、名義、更新月制作会社の名義のままになっている
相談フォームの送信先受付用アドレス、転送先退職者のアドレスが送信先に入っている
事務所のメール管理画面、各自のアドレス退職者のアドレスから転送が続いている
その他の仕組み予約の仕組み、地図や口コミの管理事務所の地図情報を個人のアカウントで登録

パスワードそのものは、この表に直接書かず、事務所で決めた保管方法(鍵のかかる場所の台帳や、パスワード管理の仕組みなど)で別に管理するのがおすすめです。一覧表は「何があるか」を把握するためのもの、と考えてください。

事務員の退職時は、一覧表を作る、所長名義に切り替える、新しい担当のアカウントを作る、退職者のアカウントを消す、という4つの手順を退職日までに順に進めることを示す図
退職日までに4つの手順で引き継ぐ

一覧表には、ホームページだけでなく、事務所の地図の情報や、口コミの管理画面など、インターネット上で事務所を案内しているものも含めておくと安心です。事務員さんが個人のアカウントで登録していると、退職後に営業時間や電話番号を直せなくなることがあります。年末年始や夏季休業のお知らせを出すたびに困らないよう、事務所のアカウントで管理できるようにしておきましょう。

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退職日までにやること

一覧表ができたら、次の順番で引き継ぎを進めます。退職日の直前に慌てないよう、少なくとも数週間前から始めるのが安心です。

  1. 契約の名義と連絡先を事務所に寄せるサーバーやドメインの契約者が事務員さん個人になっていないか確かめ、事務所や所長の名義、事務所の共有アドレスに切り替えます。
  2. 新しい担当者のアカウントを作る後任の方には、退職者のアカウントを使い回すのではなく、新しく自分専用のアカウントを作ります。権限は必要な範囲にとどめます。
  3. 更新の手順を一緒にやってみるお知らせの載せ方、料金表の差し替え方などを、退職者と後任が一緒に一度やってみます。手順を簡単なメモに残します。
  4. 相談フォームの送信先を切り替える送信先を事務所の共有アドレスにし、切り替えたあとにテスト送信をして届くか確かめます。
  5. 退職日に退職者のアカウントを止める管理画面・メール・その他の仕組みで、退職者のアカウントを削除または停止し、共有で使っていたパスワードがあれば変更します。

共有パスワードは変えておく

事務所全体で一つのパスワードを使い回していた場合は、退職のタイミングで変更してください。退職者が悪意を持つということではなく、「誰が知っているか分からない状態」を残さないためです。

急な退職や、引き継ぎができなかった場合

体調の都合などで急に退職され、引き継ぎができなかった場合は、次の順番で状況を取り戻します。

  • サーバー会社やドメインの管理会社に、事務所が契約者であることを示して、連絡先の変更を依頼する
  • 制作会社に保守を頼んでいる場合は、管理画面のアカウントを新しく発行してもらう
  • 相談フォームのテスト送信をして、どこに届いているかを確かめる
  • 退職者のアカウントが残っていれば、制作会社に削除してもらう

契約の名義が事務員さん個人や制作会社になっていると、手続きに時間がかかることがあります。制作会社とも連絡が取れない場合は制作会社と連絡が取れない・廃業していた時の進め方を参考にしてください。

人が替わっても困らない事務所にするために

ホームページまわりの管理は、特定の一人に頼らず、事務所の仕組みとして持っておくことが大切です。一覧表を年に一度見直す、新しい人が入ったらその人専用のアカウントを作る、繁忙期だけ手伝ってもらう方のアカウントは期間が終わったら止める、といった小さな決まりで、引き継ぎの負担は大きく減ります。管理画面の守り方全体は事務所のWordPress、更新と管理画面の守り方でもまとめています。

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新しく人が入ったときも、同じ一覧表を使います。新しい方のアカウントを作ったら一覧表に書き加え、権限や担当範囲を一緒に確かめておけば、次に誰かが退職するときの引き継ぎもずっと楽になります。

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よくあるご質問

退職者のアカウントは、削除せずに停止だけでもよいですか?

お知らせの書き手として名前を残したいなどの事情があれば、権限を最小限にしてパスワードを変えたうえで停止する方法もあります。使う予定がなければ削除が安心です。

パスワードを一覧表に書いてはいけないのですか?

一覧表は人の目に触れやすいため、パスワードは別の方法で保管するほうが安全です。鍵のかかる場所の台帳や、パスワード管理の仕組みなど、事務所で保管方法を決めておきましょう。

サーバーの契約者が退職した事務員さん個人の名前になっていました。

サーバー会社に名義変更の手続きを問い合わせてください。本人の協力が必要な場合もあるため、分かった時点で早めに進めるのがおすすめです。

繁忙期だけ手伝ってもらうパートの方にも、アカウントは必要ですか?

お知らせの更新などをお願いするなら、その方専用のアカウントを作り、繁忙期が終わったら停止する形がおすすめです。共有アカウントを使い回すより、誰が何をしたか分かりやすくなります。

この記事は、税理士・社労士・行政書士事務所のホームページの見守りと相談を担当する「HPドクター」編集部がまとめました。