トラブル対処
ドメイン・サーバーの更新を忘れてホームページとメールが止まった時|士業事務所の復旧手順
朝、事務所のメールを開いたら、顧問先からのメールが一通も届いていない。ホームページを開くと、見慣れない案内ページが出ている。調べてみると、ドメインやサーバーの更新の期限が過ぎていた。更新案内のメールが、退職した事務員さんのアドレスや、使っていないアドレスに届いていたのが原因だった。士業事務所でも、こうしたお話は珍しくありません。この記事では、止まってしまったときの復旧の手順と、再発を防ぐ方法をお伝えします。
ドメインとサーバー、どちらが切れたかを見分ける
ホームページとメールが止まったとき、原因は「ドメイン」と「サーバー」のどちらかの契約切れであることが多いです。まず、この2つの違いを押さえておきましょう。
| ドメイン | サーバー | |
|---|---|---|
| たとえると | 事務所の「住所」 | ホームページやメールを置く「建物」 |
| 切れるとどうなるか | 住所が使えなくなり、ホームページもメールも届かなくなる | 建物が使えなくなり、ホームページが表示されず、メールの受け取りも止まることがある |
| 画面の様子の例 | 「このサイトにアクセスできません」などと出る | サーバー会社の案内ページや、契約停止の表示が出る |
| 主な連絡先 | ドメインの管理会社 | サーバー会社 |
どちらか分からない場合は、ドメインの管理会社とサーバー会社の両方の管理画面に入り、契約の状態を確かめます。管理画面に入れない、どこと契約しているかも分からない、という場合は、過去の請求書やクレジットカードの明細から、契約先を探すところから始めます。
士業事務所では、事務所のメールアドレスを顧問先や金融機関、役所への届出などに幅広く使っていることが多いでしょう。そのため、ホームページよりもメールが止まったことの影響のほうが大きくなりがちです。止まっていることに気づいたら、ホームページの復旧よりも先に、メールが受け取れる状態を取り戻すことを優先して契約先に伝えてください。
復旧の手順
契約切れが分かったら、次の順番で進めます。期限が過ぎてからの日数によって、手続きの内容が変わることがあるため、気づいたらなるべく早く動くことが大切です。
- 契約先と名義を確かめるドメインとサーバーの契約先、契約者の名義(事務所か、所長個人か、制作会社か)を確かめます。制作会社の名義なら、制作会社に連絡して更新を依頼します。
- 管理画面に入り、更新の手続きをする事務所の名義なら、管理画面から更新の手続きと支払いをします。期限が過ぎていると、通常とは別の手続きや費用が必要になる場合があります。
- 支払い方法を見直すクレジットカードの期限切れや、口座の変更で引き落としができなかったことが原因なら、支払い方法を新しいものに変えます。
- 復旧を確かめるホームページが表示されるか、事務所のメールが送受信できるか、相談フォームが届くかを確かめます。復旧が反映されるまで、少し時間がかかることがあります。
長く放置すると取り戻せなくなることがある
ドメインは、期限が過ぎてから一定の期間を過ぎると、第三者が取得できる状態になることがあります。事務所の住所を他人に取られると、取り戻すのは難しくなります。気づいたら、その日のうちに契約先に連絡してください。
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止まっていた間の連絡を拾い直す
ホームページとメールが止まっていた間に、顧問先や相談者の方から送られたメールは、事務所に届いていない可能性があります。送った側には、届かなかったことを知らせるエラーのメールが返っていることもあれば、何も返らないこともあります。
- 顧問先には、電話や別の連絡手段で「事務所のメールが届かない期間があった」と伝え、その間に送ったメールがあれば再送してもらう
- ホームページが戻ったら、お知らせ欄に「一時的にメールとホームページがご利用いただけない状態でした」と載せる
- 相談フォームから送られた相談がなかったか、フォームの控えがあれば確かめる
- 申告や届出の期限が近い顧問先には、優先して個別に連絡する
士業事務所では、顧問先からの資料や、役所からの連絡をメールで受け取っていることも多いでしょう。止まっていた期間が分かったら、その間に届くはずだった連絡がないか、思い当たる相手に確かめておくと安心です。相談フォームの確認の仕方は相談フォームからメールが届かない時の確認手順でまとめています。
再発を防ぐ3つの決まり
更新切れは、ほとんどの場合、更新案内が誰にも読まれていなかったことが原因です。次の3つの決まりを作っておくだけで、防げることが多いです。
- 更新案内の届け先を事務所の共有アドレスにする:退職者や個人のアドレスにしない
- 自動更新にして、支払い方法の期限を把握する:クレジットカードの期限が来たら、契約先の支払い情報も変える
- 更新月を事務所の予定表に入れる:ドメイン・サーバー・鍵マークの証明書の更新月を、年間の予定に書いておく
ドメインやサーバーが制作会社の名義になっている場合は、制作会社が更新を忘れたり、廃業したりすると同じことが起きます。名義を事務所に寄せる方法は制作会社と連絡が取れない・廃業していた時の進め方を参考にしてください。また、事務所のドメインはなりすましメール対策の設定ともつながっています。詳しくは事務所の名前をかたるなりすましメールが届いたらをご覧ください。
更新月の把握には、契約先ごとに「契約先の名前・名義・更新月・支払い方法・案内が届くアドレス」を一行で書いた表を作っておくと便利です。事務員さんが交代したときの引き継ぎの資料にもそのまま使えます。
更新月を見落とさない仕組みを持つ
ドメインやサーバーの更新は、一年に一度などと間隔が長いため、担当者が替わると引き継がれずに忘れられがちです。人の記憶だけに頼らず、仕組みで気づけるようにしておくことが大切です。
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更新すれば、すぐに元に戻りますか?
手続きのあと、ホームページやメールが元に戻るまでに時間がかかることがあります。半日から数日ほど様子を見ても戻らない場合は、契約先に状態を確認してください。
止まっていた間に届いたメールは、あとから受け取れますか?
多くの場合、止まっていた間に送られたメールは事務所に届かず、送った側にエラーが返っています。後から受け取ることは難しいため、送り主に再送をお願いしてください。
ドメインの契約先がどこか分かりません。
過去の請求書やクレジットカードの明細、開業時に制作会社からもらった書類を確かめてください。分からない場合は、制作会社に問い合わせるか、ホームページに詳しい方に調べてもらいましょう。
ドメインを他人に取られてしまったら、どうなりますか?
同じ住所でホームページやメールを使えなくなり、取り戻すのは難しくなります。そうならないよう、期限切れに気づいたら、その日のうちに契約先へ連絡してください。
この記事は、税理士・社労士・行政書士事務所のホームページの見守りと相談を担当する「HPドクター」編集部がまとめました。

