更新・保守
確定申告・年末調整の前に確かめたい、事務所ホームページの点検リスト
繁忙期のさなかに「ホームページの相談フォームから送ったのに返事がない」と電話をいただき、調べてみたらフォームのメールが数週間届いていなかった。こうしたお話は、実は珍しくありません。確定申告や年末調整、労働保険の年度更新の時期は、事務所の手がいっぱいになる一方で、新しい相談者の方からの問い合わせが増える時期でもあります。この記事では、繁忙期に入る前に一度だけ確かめておきたいホームページの点検項目を、リストの形でお伝えします。
繁忙期は「ホームページの不具合に気づきにくい」時期
繁忙期には、所長も事務員さんも目の前の書類と顧問先対応で手一杯になります。ホームページを開いて確かめる時間はほとんどありません。そのため、この時期にホームページの不具合が起きると、気づくまでに時間がかかります。
一方で、相談者の方にとっては、ちょうど事務所を探す時期でもあります。確定申告の時期が近づいて初めて税理士を探す方、従業員を雇って社会保険の手続きに困っている方、急ぎの許認可が必要になった方などです。そうした方は、検索して見つけたホームページの相談フォームや電話番号から連絡してきます。
つまり繁忙期は、「問い合わせが一番増えるのに、不具合に一番気づきにくい」時期です。だからこそ、繁忙期に入る前に一度だけ点検しておくことに意味があります。
点検1:相談フォームが届くかを、実際に送って確かめる
一番大切なのは、相談フォームです。見た目は普通に表示されていても、送信されたメールが事務所に届いていないことがあります。原因はさまざまで、サーバーの設定の変更、メールの迷惑メール扱い、プラグインの更新のあとの不具合などが考えられます。
- 自分宛てにテスト送信する事務所の誰かが、相談者になったつもりでフォームに入力して送信します。名前の欄に「テスト」と入れておくと区別しやすくなります。
- 事務所のメールに届くか確かめる受信箱だけでなく、迷惑メールのフォルダも確認します。届くまでの時間もメモしておきます。
- 自動返信メールを確かめる相談者の方に届く自動返信の文面が、今の事務所の対応と合っているかを読みます。「2営業日以内にご連絡します」などの約束が守れるかも見直します。
- スマートフォンからも送ってみる相談者の多くはスマートフォンから送ります。入力しにくい項目がないか、送信ボタンが押せるかを確かめます。
繁忙期の返信の目安を書いておく
繁忙期は返信までに時間がかかることもあります。フォームの近くや自動返信に「この時期はご返信まで数日いただく場合があります」と一言添えておくと、相談者の方も安心して待てます。
点検2:受付案内と締め切りが「今年」のものになっているか
毎年同じ時期に載せる受付案内は、去年のものをそのまま使い回しがちです。日付や曜日、締め切りが去年のままになっていないかを確かめましょう。たとえば次のような案内です。
- 確定申告の相談受付の開始日と締め切り
- 年末調整の書類の提出期限と提出方法
- 労働保険の年度更新・算定基礎届の資料のご提出のお願い
- 繁忙期の新規相談の受付状況(受付中・一時停止など)
- 年末年始・ゴールデンウィークの休業期間
新規の相談を一時的に止める事務所もあると思います。その場合は、相談フォームを止めるのではなく、「現在、新規のご相談は〇月以降のご案内となります」と書いておくほうが親切です。フォームそのものを外してしまうと、繁忙期が終わったあとに戻し忘れることがあります。
顧問先向けの提出物の案内も、この時期に見直しておきたいところです。書類の送り方が変わった、受け取りの窓口が変わった、といった変更が去年の案内に反映されていないと、顧問先からの問い合わせが繁忙期に集中してしまいます。案内ページの作り方は顧問先へのお知らせをホームページに載せるときで紹介しています。
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点検3と4:表示と連絡先を、相談者の目で見直す
次に、ホームページ全体を相談者の方の目で見直します。事務所のパソコンでいつも見ている画面と、相談者の方がスマートフォンで見る画面は、思っている以上に違います。
| 確かめること | 見るポイント |
|---|---|
| スマートフォンでの表示 | 料金表や取扱業務の表が横にはみ出していないか、文字が小さすぎないか |
| アドレス欄の鍵マーク | 「保護されていない通信」などの表示が出ていないか |
| 電話番号 | スマートフォンで押すと電話がかかるか、番号が今のものか |
| 受付時間・定休日 | 繁忙期だけ時間を変える場合、その案内があるか |
| 所在地・地図 | 移転や部屋番号の変更が反映されているか |
| 相談の予約方法 | 予約の方法が複数ある場合、どれが一番早いか分かるか |
鍵マークの表示が出ている場合は、証明書(通信を暗号化するための電子的な証明書)の期限切れなどが考えられます。相談フォームに個人情報を入れていただく事務所として、気になる点です。気になる表示があれば、早めに制作会社に確認しましょう。
あわせて、管理画面に入れる人の一覧も見直しておくと安心です。繁忙期には臨時の方に手伝ってもらうこともありますが、管理画面のログイン情報を共有するのは避け、必要なら人ごとに作って、繁忙期が終わったら削除します。WordPressやプラグインの更新が溜まっている場合は、繁忙期に入る前に制作会社に済ませてもらうよう頼んでおくと、繁忙期の間に慌てずに済みます。
繁忙期の間も、見張りだけは任せておく
繁忙期の前に点検しておけば、多くの問題は事前に防げます。ただ、繁忙期の最中に起きる変化までは防げません。プラグインの自動更新、サーバー側の設定変更、証明書の期限など、事務所の外で起きる変化があるからです。
HPドクターでは、まず無料の自動診断で今の状態を確かめられます。繁忙期の間の見張りには、AIみまもり+AIチャットが向いています。月額1,500円で14日間無料、週3回(月・水・金)サイトを診断し、変化があったときだけお知らせします。何もなければ連絡が来ないので、忙しい時期の邪魔になりません。
点検を一年の流れに組み込む方法は士業事務所のホームページ、更新はどのくらいの頻度で?で、相談フォームの近くに置く個人情報の案内は事務所のプライバシーポリシーに書くことでまとめています。今の制作会社との契約はそのままで、見張りの目だけを増やせます。
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点検はいつ頃にすればよいですか?
繁忙期に入る少し前、受付案内を載せるタイミングに合わせるのがおすすめです。税理士事務所なら年末調整や確定申告の案内を出す前、社労士事務所なら年度更新の案内を出す前に、一度まとめて確かめておくと安心です。
相談フォームのテスト送信で、何も届きませんでした。
まず迷惑メールのフォルダを確認してください。それでも見当たらない場合は、フォームの送信先のメールアドレスの設定や、サーバーのメール送信の設定に問題があることが考えられます。制作会社に、テスト送信をした日時を伝えて調べてもらいましょう。
繁忙期だけ新規の相談を止めたいのですが。
フォームを外すより、「新規のご相談は〇月以降のご案内となります」と案内を載せる形がおすすめです。繁忙期が終わったら案内を下げるだけで元に戻せるので、戻し忘れを防げます。
点検を事務員に任せても大丈夫ですか?
大丈夫です。この記事の点検項目は、専門知識がなくても確かめられる内容です。気になる点が見つかったら、所長と制作会社に共有する流れを決めておくと進めやすくなります。
この記事は、税理士・社労士・行政書士事務所のホームページの見守りと相談を担当する「HPドクター」編集部がまとめました。

