更新・保守
士業事務所のホームページ、更新はどのくらいの頻度で?手が止まらない決め方
開業したときに作ったホームページの「お知らせ」が、気づけば数年前の年末年始の休業案内のまま。そんな事務所のお話はよく伺います。確定申告や年末調整、労働保険の年度更新と、士業の事務所には手が離せない時期が毎年やってきます。ホームページの更新はつい後回しになりがちです。この記事では、どのくらいの頻度で何を更新すればよいのかを、内容の更新と見えない土台の更新に分けて整理し、忙しい事務所でも続けられる決め方をお伝えします。
「更新」には2種類ある:内容の更新と土台の更新
ホームページの「更新」と聞くと、多くの方はお知らせやブログを書くことを思い浮かべます。ただ、事務所のホームページを健やかに保つには、もう一つの更新があります。それが、ホームページを動かしている仕組みそのものの更新です。
- 内容の更新:お知らせ、取扱業務、料金表、所員紹介、休業日など、相談者の方の目に触れる部分
- 土台の更新:WordPress(ホームページを作る仕組み)や、その下で動くPHP(サーバー側のプログラム)、プラグイン(追加の部品)など、目には見えない部分
この2つは、頻度も担当者も違います。内容の更新は事務所の中の方が決めることが多く、土台の更新は制作会社や保守会社が担うことが多いものです。ここを混ぜて「うちは更新していない」と一括りにしてしまうと、何から手を付ければよいか分からなくなります。まずは2つを分けて考えるところから始めましょう。
内容の更新:事務所の「年間の流れ」に合わせて決める
内容の更新は、決まった回数を目標にするより、事務所の一年の流れに合わせるほうが続きます。士業の事務所には、毎年ほぼ同じ時期にやってくる出来事があるからです。たとえば次のような場面です。
| 時期の目安 | ホームページで載せたいこと | 主な事務所 |
|---|---|---|
| 年末年始・夏季 | 休業期間と、休業中の連絡方法 | すべての事務所 |
| 年末調整・確定申告の前 | 受付の締め切り、書類の送り方、相談の予約方法 | 税理士事務所 |
| 労働保険の年度更新・算定基礎の前 | 顧問先への提出物の案内、締め切り | 社労士事務所 |
| 制度や様式が変わったとき | 顧問先・相談者の方に関係する変更点の要約 | すべての事務所 |
| 料金・取扱業務を見直したとき | 料金表と取扱業務ページの差し替え | すべての事務所 |
このように並べてみると、「月に何本書く」と決めなくても、一年のうちに更新すべきタイミングが自然に見えてきます。事務所の予定表に「ホームページ確認」を書き込んでおくだけでも、更新の抜けはぐっと減ります。
制度が変わったときのお知らせは、顧問先にとって役に立つ一方で、書き方に気を使う部分でもあります。断定的な書き方を避け、「詳しくは担当者にご相談ください」と相談の入口につなげる形にしておくと、資格者の確認もしやすくなります。全文を自前で書こうとせず、要点と事務所での対応だけを短く載せるのも一つの方法です。
古いお知らせは「残す・消す」を決めておく
数年前の休業案内がトップに残っていると、相談者の方に「今も動いている事務所だろうか」と思われることがあります。終わったお知らせは一覧へ下げる、期限が過ぎたら非表示にする、などの決まりを作っておくと安心です。
土台の更新:内容より頻度が高く、気づきにくい
見落とされがちなのが、土台の更新です。WordPressやプラグインは、弱点(不具合や攻撃に使われるすき)が見つかるたびに修正版が出ます。その頻度は内容の更新よりずっと高く、月に何度も出ることがあります。
さらにその下にあるPHPも、版ごとに使える期間が決まっています。2026年10月20日にはPHPの開発チームが深刻な弱点2件の修正を予告し、翌21日にはIPA(情報処理推進機構)が注意喚起を出しました。修正版はPHP 8.5.12・8.4.27・8.3.36・8.2.35で、8.1以前はサポートが終わっているため公式の修正版がありません。WordPressを新しくしていても、PHPが古いままなら対象になり得ます。
事務所のホームページには、相談フォームから届く氏名や連絡先など、大切な情報が通ります。土台の更新は「気が向いたら」ではなく、誰がいつ見るのかを決めておきたい部分です。詳しい進め方はWordPressとPHPの更新は誰がする?でまとめています。
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忙しい事務所でも止まらない、更新の決め方
更新が止まる一番の理由は、「誰がやるか」が決まっていないことです。所長が書くつもりでいたら繁忙期に入ってしまった、事務員さんに任せたつもりが権限がなくて触れなかった、という形でよく止まります。次の手順で役割を決めておくと、続けやすくなります。
- 更新する場所を書き出すお知らせ、料金表、取扱業務、所員紹介、休業日など、更新が必要なページを一覧にします。
- 場所ごとに担当を決める文章を書く人、内容を確認する人(資格者)、実際に載せる人を分けて決めます。一人で全部を担う必要はありません。
- 年間の予定に書き込む休業案内や繁忙期の受付案内は、毎年同じ時期に来ます。事務所の予定表に「載せる日」と「下げる日」を書いておきます。
- 土台の更新の担当を確かめる制作会社や保守会社の契約に、WordPress・プラグイン・PHPの更新が含まれているかを確認します。
- 月に一度、見るだけの日を作る表示が崩れていないか、相談フォームが届くかを、月に一度だけ確かめます。直すのは後でもかまいません。
繁忙期の前には、ふだんより一歩踏み込んだ点検をしておくと安心です。具体的な確認項目は繁忙期の前に確かめたい事務所ホームページの点検にまとめました。
「何も起きていない」を確かめる仕組みを持つ
内容の更新は目に見えるので、遅れても気づけます。一方で土台の問題は、表示が崩れたり、相談フォームが届かなくなったり、検索結果に注意の表示が出たりして、初めて気づくことがほとんどです。ここを人の注意力だけで補うのは、忙しい事務所ほど難しくなります。
HPドクターでは、まず無料の自動診断で、ニュースになった弱点に当てはまりそうか、アドレス欄の鍵マーク(通信の暗号化)が有効かなどを確かめられます。続けて見守りたい場合は、AIみまもり+AIチャット(AI相談プラン)が月額1,500円で、14日間は無料でお試しいただけます。週3回(月・水・金)サイトを診断し、変化があったときだけお知らせするので、何も起きていない週は連絡が来ません。
今の制作会社との契約はそのままでかまいません。「土台の更新は制作会社、変化の見張りはHPドクター」というように、役割を分けてお使いいただけます。人に相談したい場合は、助言プラン(月額20,000円・50,000円、税別、作業は別途お見積もり)もご用意しています。
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お知らせは毎月書かないといけませんか?
回数を決める必要はありません。休業や繁忙期の受付案内など、事務所の一年の流れに合わせて載せるべき時期に載せることのほうが大切です。終わったお知らせを下げる決まりも合わせて作っておくと、古い情報が残りにくくなります。
土台の更新は事務所で行うものですか?
多くの場合、制作会社や保守会社が担っています。ただし契約によっては、WordPressの更新は含まれていてもPHPの更新は含まれていないことがあります。契約書や担当者に、どこまでが含まれているかを確かめてください。
事務員がお知らせを更新しても大丈夫ですか?
大丈夫です。文章を書く人と、内容を確認する人(資格者)を分けておくと、表現の誤りを防げます。管理画面のログイン情報は人ごとに分け、退職時には削除するようにしておくと安心です。
更新していないと検索で不利になりますか?
更新の回数だけで評価が決まるわけではありません。ただ、古い料金や終わったお知らせが残っていると、相談者の方の信頼を損ねることがあります。まずは内容が今の事務所と合っているかを見直すことをおすすめします。
この記事は、税理士・社労士・行政書士事務所のホームページの見守りと相談を担当する「HPドクター」編集部がまとめました。
