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保守の頼み方・選び方

税理士・社労士・行政書士の独立開業、ホームページを作る前に決めておきたい持ち方

公開 2026年10月23日 約5分で読めます

独立開業の準備は、事務所の場所探し、登録の手続き、名刺や封筒の用意と、やることが山ほどあります。ホームページもその一つで、知り合いの紹介で制作会社にお願いし、開業日に間に合わせることで精一杯だった、というお話をよく伺います。ところが数年たって、「ドメインが制作会社の名義だった」「自分ではお知らせ一つ直せない」と気づく事務所もあります。この記事では、独立開業のときに、ホームページを作る前に決めておきたい持ち方をお伝えします。

開業のときに決めたことが、何年も続く

開業のときに作ったホームページは、何年にもわたって事務所の顔になります。名刺や封筒、所属会の名簿、顧問先への案内状にも、ホームページのアドレスや事務所のメールアドレスが載ります。つまり、開業のときに決めたドメイン(ホームページの住所)は、事務所が続く限り使い続けるものです。

そのドメインやサーバーを誰の名義で契約するか、更新を誰が担うか、保守をどう頼むか。開業の慌ただしさの中で決めたことが、そのまま何年も続きます。最初に少しだけ時間を取って決めておくと、あとで困ることがぐっと減ります。

独立開業のときに決めておきたいホームページの持ち方として、ドメインとサーバーは事務所の名義にすること、お知らせは事務所で更新できるようにすること、土台の更新と保守の頼み先を決めることの3つを並べ、開業後も困らない形を示した図
開業のときに決めておきたい3つのこと

決めておきたいこと1:ドメインとサーバーは事務所の名義に

一番大切なのは、ドメインとサーバーの名義です。制作会社が代わりに契約してくれると手間は省けますが、名義が制作会社のままだと、将来その会社との契約をやめるときに、ホームページの住所ごと引き継げなくなるおそれがあります。

事務所のメールアドレスも、ドメインに結びついています。ドメインを引き継げないと、名刺や案内状に載せたメールアドレスまで変えなければならなくなることがあります。顧問先や所属会への届け出の変更を考えると、開業のときに事務所の名義にしておく意味は大きいものです。

決めることおすすめ制作会社に伝える言葉の例
ドメインの名義事務所(または資格者本人)ドメインは事務所の名義で取得してください
サーバーの名義事務所(または資格者本人)サーバーは事務所で契約し、作業だけをお願いします
ログイン情報事務所でも保管する管理画面とサーバーのログイン情報をいただけますか
データの引き渡し契約書に書いておく契約終了のときのデータの引き渡しを契約書に入れてください

将来の法人化や承継も見すえて

個人事務所から法人に変える、別の資格者に事務所を引き継ぐ、といった将来の変化も考えておくと安心です。名義を誰にするか、変えるときの手続きはどうなるかを、契約のときに聞いておきましょう。

貴事務所のホームページは大丈夫?

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決めておきたいこと2:お知らせは事務所で更新できるように

開業してしばらくは、ホームページから相談が来るかどうかが気になる時期です。取扱業務を増やしたり、料金を見直したり、休業のお知らせを載せたりと、内容を変えたくなる場面も多くあります。そのたびに制作会社に頼んで数日待つのでは、動きが遅くなってしまいます。

  • お知らせや休業案内を、事務所で投稿できる作りにしてもらう
  • 料金表は画像ではなく、文章で載せてもらう(改定のたびに作り直さずに済む)
  • 事務員さんを雇ったときのために、ログイン情報を人ごとに作れるようにしておく
  • 触ってよい範囲と、触らないほうがよい範囲を教えてもらう

どこまでを事務所で行い、どこからを外に頼むかの分け方は事務員が自分で更新するか、外に頼むかで詳しく紹介しています。料金表の載せ方は料金表を改定するとき、載せ替え漏れを防ぐ手順も参考になります。

決めておきたいこと3:土台の更新と保守の頼み先

ホームページは、作って終わりではありません。WordPressで作った場合は、WordPressやプラグイン、その下で動くPHPを、定期的に新しくする必要があります。2026年10月には、PHPに深刻な弱点が見つかり、IPA(情報処理推進機構)が注意喚起を出しました。PHP 8.1以前はサポートが終わっており、公式の修正版がありません。

開業のときに、こうした土台の更新を誰が担うのかを決めておきましょう。制作会社に保守まで頼む場合は、何が含まれるかを確かめます。制作だけを頼み、保守は別に考える場合は、その頼み先を開業後すぐに決めておくと安心です。

  1. 制作と保守を分けて見積もりをもらう作る費用と、作ったあとの手入れの費用を分けて出してもらうと、比べやすくなります。
  2. 保守に含まれる作業を確かめるWordPress・プラグイン・PHPの更新、相談フォームの点検、困ったときの対応のどこまでが入るかを聞きます。
  3. 秘密保持の取り決めを確かめる相談フォームの控えなどに触れる可能性がある場合、取り決めを結べるかを聞きます。
  4. 引き継ぎの条件を確かめる将来ほかの会社に頼むときに、データとログイン情報を受け取れるかを聞きます。

開業前に確かめておきたい、相談の入り口

開業したばかりの事務所にとって、ホームページの相談フォームは、新しい相談者の方と出会う大切な入り口です。公開の前に、相談フォームから自分宛てにテスト送信して、事務所のメールに届くか、自動返信の文面が合っているかを確かめておきましょう。

あわせて、プライバシーポリシーや事務所の基本情報も、公開前に読み返しておきたいところです。制作会社のひな形のままだと、事務所の実際の扱いと合っていないことがあります。書き方の考え方は事務所のプライバシーポリシーに書くことで、資格者の氏名や登録番号の載せ方は事務所情報・登録番号の載せ方でまとめています。

表現の面では、所属会の広告に関する決まりにも気を配りましょう。開業の勢いで目を引く言葉を並べたくなりますが、迷う表現は所属会にご確認ください。

開業後の見守りは、小さく始める

開業したばかりのころは、ホームページの手入れに大きな費用をかけにくいものです。まずは、ホームページに変化がないかを見守るところから小さく始める、という考え方もあります。

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よくあるご質問

ドメインは自分で取ったほうがよいですか?

自分で取るか、制作会社に代わりに取ってもらうかは、どちらでもかまいません。大切なのは名義を事務所(または資格者本人)にしておくことです。制作会社に頼む場合も、名義を事務所にしてもらうよう伝えてください。

開業時はホームページなしで始めてもよいですか?

事務所の方針しだいです。ただ、相談者の方は事務所を探すときにホームページを確かめることが多いので、事務所の基本情報と相談の入り口だけでも載せておくと安心です。

知り合いの制作会社に頼む場合も、契約書は必要ですか?

知り合いであっても、名義、ログイン情報、データの引き渡し、保守の範囲は書面にしておくと、将来の行き違いを防げます。担当者が変わったときにも役立ちます。

保守は開業後しばらくしてから考えてもよいですか?

かまいませんが、土台の更新を誰が担うかだけは、公開の時点で決めておくことをおすすめします。弱点の修正版は、公開した日から出続けるからです。

開業時の制作会社にそのまま保守も頼んでよいですか?

かまいません。その場合は、保守に含まれる作業、秘密保持の取り決め、将来ほかの会社に頼むときの引き継ぎの条件を、契約のときに確かめておくと安心です。

この記事は、税理士・社労士・行政書士事務所のホームページの見守りと相談を担当する「HPドクター」編集部がまとめました。